マレーシアのデジタルノマド、税金は本当にゼロ?

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マレーシアに滞在して、マレーシアの企業でなく他の国の企業などからリモートで収入を得た場合の確定申告について、経験談をあわせて紹介します。

マレーシアでデジタルノマドビザを保持しながら、外資系企業(シンガポール)でリモートで働く私は、先日マレーシアで2024年の確定申告(tax filing)をし、納税しました。

「外貨を稼いでるなら無税」と聞いたことがある方もいるかもしれませんが、自信を持って他の人に説明できますか?

私なりにどんな経緯で納得して納税をしたかと、そのやり方について説明していきます。

※Tax filingは個人の雇用や収入源によって違うため、私のケーススタディとしてご覧ください。
一番大事なのは、納得して納税が必要かの判断や納税をすることですので、心配な場合はTax Consultantなど専門家に相談することをお勧めします。
※私は税理士や弁護士ではないので、個人のtax filingの相談の問い合わせには返信していません。

マレーシアデジタルノマドビザ取得体験記はこちらの記事で紹介しています。

お知らせ:マレーシアデジタルノマドビザについてのKindle書籍を発売中です。

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デジタルノマドinマレーシアの納税のポイント

滞在期間、他国での納税の有無、どこむけの仕事かがポイントとなります。

①マレーシアの滞在期間

Hasil(マレーシアの国立機関)の方針では、

Income tax shall be charged for each year of assessment upon the income of any person accruing in or derived from Malaysia or received in Malaysia from outside Malaysia.
An individual whose total taxable income EXCEEDS the threshold value must register for an income tax file.

と書かれています。

マレーシア外から受領した収入があり、基準を超えた場合は納税しなければならない、とのことです。

そして、基準については182日の滞在、と言われますが、詳細はここにあります。

He is in Malaysia in that basis year for a period or periods amounting in all to one hundred and eighty-two days or more

182日以上を超える滞在をした人は、マレーシア内でResidentとみなされることになります。
(もちろん182日の滞在については、デジタルノマドビザ、就労ビザなど有効なビザがある前提となります。)

Residentとみなされると、メリットであるreliefsという日本でいう「控除」を受けられることになります。

これは、マレーシア現地就職などで就労ビザで勤務している人も同等となり、医療保険やスポーツジムの費用、インターネット代などが対象となります。

なので、支払いを証明できるものを残していくとtax filingがスムーズです。

②マレーシア以外で納税しているか

こちらは、Hasil発行の外国からの収入と税についてのガイドラインです。

5.2.2 Foreign income received in Malaysia by a resident individual
5.2.2.1 All foreign income other than partnership income received in Malaysia by a resident individual from 1 January 2022 until 31 December 2026 is exempt from tax provided the income has been subjected to tax in the country of origin.

「2022年1月1日から2026年12月31日までに居住者である個人がマレーシアで受け取るパートナーシップ所得以外のすべての外国所得は、その所得が本国で課税されている場合に限り、非課税となる。」

とあります。

なので、例えば「本国」というのが日本だとすると、日本で課税されている場合はマレーシアでは非課税であるという認識です。

この、「本国で課税されている場合に限り」を見落として解釈しないことがポイントです。

③どこむけに仕事をしているか

もし、日本企業から収入を得て日本で納税を完結している場合は、この時点で解決するかもしれません。

ただ、私は日本ではなくシンガポールの企業から収入を得て、マレーシアの口座で受け取っていました。これがとてもややこしかったです。

会社のHRに確認してもらったところ、「シンガポールむけの仕事をしていないので、シンガポールで納税の義務はない」とのことで、シンガポールへは納税していません。

そして、もちろん日本ではお金のやりとりは発生していないので、日本への納税もしていません。

そこで、やはり「本国で課税されている」には該当しないと理解し、マレーシアで個人でtax filingと納税をすることにしました。

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マレーシアでの外貨のTax filing(確定申告)の仕方(法人でなく個人の場合)

私が知人やLHDNに相談してTax filingを行った方法を説明していきます。

①e-TAXのフォーム記載

結論として、現地採用時代と同じBEフォームというのを記載しますが、収入の記載する場所が異なるだけとなります。

マレーシア現地採用時代にtax filingをしたことがあったものの、会社が用意してくれた用紙の情報を転記するだけだったので、どうするのか最初分かりませんでした。

そこで、たまたまマレーシア人の友達で、アメリカの企業から収入を得ているフリーランスの人がいたので、どうしているか相談しました。

その友達とはこちらの現地のリモートワーカーのFacebook コミュニティで知り合いました。

彼によると、アメリカでも少し納税し(個人の状況に大きくよるそうです)、マレーシアでも納税しているとのことでした。

そして、外貨の収入の場合にはこの写真の下線の部分に記載をする必要がある、と確認できました。

②税金の支払い方法

現地採用時代には、毎月会社から税金が天引きされ、tax filingをすると戻ってくるという仕組みでしたが、今回は逆で税金をこちらから支払うことになります。

支払いの仕方が分からなかったのと、フォームの記載があっているかの確認も含めて、LHDNの窓口に質問に行きました。

そして、オンラインで銀行振り込みで支払いができることを教えてもらったので、それに従って送金をしました。

納税の支払い用URL

銀行によっては、1日に送金できる限度額が決まっていて、納税額によっては設定変更しなければならないことがあるので、送金前に確認するとスムーズです。

納税する前には、e-Taxでtax filingを完了している必要があります。

Tax filingが完了すると、証明書にBill Numberというのが記載されるので、私はBill Numberを使って手続きを進めました。

当ブログでは、他にもマレーシア生活・海外生活に役立つ記事を掲載しています。

マレーシアの税金で困ったら? LHDNへの問い合わせ方

マレーシアのLHDNは英語での問い合わせに対応しているので、質問がある場合は問い合わせるとスムーズです。

問い合わせの方法はいくつかあります。

①直接窓口へ行く(平日)

直接窓口に行くと、行き来の時間と並ぶ時間がとられますが、パソコンなどで対面でフォームを見せながら説明ができるので、納得感が得られます。

こちらから、最寄りのLHDNの事務所を検索できます。
マレー語ができなくても、英語で対応可能でした。

②Customer feedbackを送付する

My Taxのサイトには、オンラインで質問をできるフォームもあります。

私の場合、今回のことで一度問い合わせると3日ほどで回答が来ました。

③オンライン面談を申し込む

LHDNの窓口では、もしオンラインで納税がスムーズに進まなかった場合などを想定して、オンラインでの面談のアポの取り方も丁寧に説明してくれました。

もし、どうしても窓口に行く時間は取れなかったり、マレーシア国外から相談したい場合は、こちらも活用できます。

※Tax filingは個人の雇用や収入源によって違うため、私のケーススタディとしてご覧ください。
一番大事なのは、納得して納税が必要かの判断や納税をすることですので、心配な場合はTax Consultantなど専門家に相談することをお勧めします。

※私は税理士や弁護士ではないので、個人のtax filingの相談の問い合わせには返信していません。

マレーシアデジタルノマドビザ取得体験記はこちらの記事で紹介しています。

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この記事を書いた人
みにさき

大学生まで海外に出たことがない、世間知らずな一人娘。

オーストラリアのパースにワーキングホリデーに行き、住み込みベビーシッターなど全くの英語環境で悪戦苦闘しながらも1年滞在。
帰国後に受けたTOEICのスコアは渡航前より300アップ。

その後は日本で英語を使用する仕事を軸に、メーカーから接客業、派遣社員からフリーランスまで幅広い仕事を経験する。

再度海外に住みたい思いが強くなり、海外就職を決意し、マレーシアへ移住。

現在はフルリモートの外資系企業で働きながら、海外就職や女性のキャリアについてブログやSNSで発信中。

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