親を海外旅行に連れていくなら-70代の母と親子東南アジア旅行記-

マレーシア旅行
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73才の母を連れて、シンガポールとマレーシアの6泊7日の旅をしました。

私がマレーシアで現地採用で働いていたので、どんなところか見てもらうためと、母が行くことを夢見ていたシンガポールに一気に行くことにしました。

母は健康で足腰も丈夫ですが、同年代の友達との旅行とは違う気づきもあり、日本を離れることで改めて考えることもありました。

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シニア世代の親が海外旅行で発見した東南アジアの魅力

旅行する中で、観光だけでなく人との触れ合いや文化の違いを発見することがあります。

今回はシンガポールとマレーシアの旅なので、他の海外とは違うかもしれませんが、東南アジアという観点で紹介していきます。

接客がフレンドリーで楽しい

シンガポールとマレーシアでGrabと観光ライドに乗っているとき、日本ではなかなかない楽しい経験をしました。

シンガポールで乗ったGrabの運転手さんは、私たちが日本人と分かるなり、「シンガポール人は日本が大好きで、日本によく旅行に行くんだよ。私が乗ってる車はHondaだよ。Toyota, Honda, the best!」と日本への愛を、陽気におしゃべりしていました。

マレーシアでは、Botanical Gardenを歩いているときに、広い公園全体を案内してくれ、好きな場所で乗ったり降りたりできるガイド付きカートに乗りました。

そのドライバーの男性がとても陽気な方でした。

道の真ん中を歩いている人がいたらクラクションを鳴らして譲ってもらうのですが、イヤフォンをしてジョギングしていてなかなか気づかない女性がいました。

何度かトライしてようやく気づいてもらった後、「彼女はきっとオリンピックに行くためにトレーニング中なんだね。チャンピオンになるんだ」とガイドさんが言ったあと、ノリのいい欧米系の他の乗客が ”Yeah, champion! Why not!” と返していて、そのあとドライバーさんは手をたたいて爆笑していました。

こんなおもしろくて気さくなドライバーさんはなかなか日本ではいないかもしれません。

  

Grabが便利

日本では移動のたびにタクシーを使うととても高価になってしまうと思いますが、特にマレーシアではGrabがリーズナブルで、暑い時に重宝しました。

アプリを使ってGrabを呼ぶと、地図とドライバーの位置がリアルタイムで表示されますが、そのアイコンが動く様子が面白いと感動していました。

また、先ほど紹介したドライバーさんのようにおしゃべりな人もいますが、黙っている人もいますし、会話は無理にする必要はありません。

行先もあらかじめアプリに入力し、カード決済もオンラインでできて、基本的には車内で何もしなくていいので、一度母だけを乗せてドライバーに事情を説明し一人で乗ってもらったこともあります。

  

建物がダイナミックできれい

マレーシアには、モスクなどイスラム文化の建物も多く、ムルデカスクエア付近には英国調の建物も多く残っています。

対してシンガポールは、ガーデンズバイザベイや、チャンギ空港内のショッピングモールのJewelなど人工建造物がとても豪華で見所があります。

日本では見れない建造物の美しさ、規模の大きさに母も感動していました。

ごみ捨て、家事の外注がしやすい 

シンガポールでは、現地にいる友人と母と食事する機会がありました。

その中で話題になったのが、家事の負担です。

日本ではゴミを分別する必要があり、特に一軒家では24時間出すことができず、ゴミの種類によって回収の場所、曜日や時間が決められています。

シンガポールやマレーシアのコンドミニアムでは、時間を気にすることなくいつでもゴミを分別せずに捨てることができます。

また、ホテルの隣の洗濯屋さんを利用した時も、値段がかなり安いのに、店員さんが仕上がった洗濯物を畳んで渡してくれたことに感激し、下着まで入ってたのに、と罪悪感まで感じていました。

昭和の価値観の母は、下着を人に畳ませるなんて、と自分でして当たり前なことを人がしてくれることにびっくりしたようです。

日本では家事の面では負担が大きくなりがちなので、海外では外注しやすい文化があることに気づいた瞬間でした。

マレーシアでの文化について書いた当ブログの人気記事です。

シニア世代の親が海外旅行で発見した日本の魅力

日本を離れて海外に出ることで、母が改めて日本の魅力に気づいたこともあるので、紹介します。

サービスの迅速さ

特にマレーシアで、何かをオーダーした時のスピードは、日本に比べてのんびりしていました。

例えば、飲食店での料理が出てくるまでの時間、ホテルで部屋にアメニティを持ってきて欲しいと頼んでから来るまでの時間などです。

すぐに持ってきてくれる時もありましたが、遅い時は15分以上待ったので、店や対応する人によってムラがあります。

家の中の設計の配慮

ホテルの部屋で、なぜがトイレットペーパーがホルダーについておらず、タンクの上に置いてありました。

母が不思議に思ってホルダーにつけましたが、その後シャワーを浴びると水がかかる場所にホルダーがあったせいで、ペーパーがびしょびしょになってしまいました。

そこで、なぜそのホルダーが使われてなかったのか気づいたようでした。

日本だったらこんな場所に置かないか、カーテンを設置するとかして配慮するよね、と母からのコメントがありました。

エスカレーターのスピード

シンガポールで電車で移動した時、MRTのエスカレーターで下るときに、スピードの速さに母が戸惑っていました。

なので、何度もエスカレーターで下る必要があるときにはエレベーターを使いました。

シンガポールでも、マリーナベイサンズのショッピングモールのエスカレーターのスピードはゆっくりなので、場所によるようです。

また、マレーシアの電車では大丈夫でした。

海外生活していると当たり前でなかなか気づかないことだったので、なるほど、と感じました。

めちゃくちゃ困ることではないですが、高齢の親と旅行するときは、心得ておくといいと思います。

  

シニア世代の親との海外旅行 ハプニング

1週間の旅行で、色々計画はしていましたが、旅にはハプニングはつきものでびっくりしたこともありました。

トイレが詰まって流れない!

マレーシアのホテルで、トイレットペーパーを流しすぎたのか、詰まってしまったことがありました。

ホテルがすごく新しくはなく、部屋が最上階だったこともあるのかもしれません。

前日にアメニティを持ってきてくれるのが遅かったので、母がホテルのスタッフに疑心暗鬼になってしまい、外出から戻ってもトイレが直ってなかったらホテルを変えようとまで言いました。

私は「マレーシアの嫌なところを見せてしまった、もっと高級ホテルなら違ったかな?」と思って反省していました。

でもそんな心配も不要で、帰ったら私たちを覚えていたホテルのスタッフから、直ったよ!とトイレの詰まりを取る器具のジェスチャーつきで報告がありほっとしました。

その後は念のためにペーパーは流さずゴミ箱に入れてトイレを使いました。

待っているはずの母がいなくなりパニック!

今回の旅で一番ヒヤヒヤしたシーンが、シンガポールで夜景を見ていたときのことです。

母を待たせて、次に行く目的地までの道が地図通り繋がっているか私1人で見に行って、帰ってくるとなんと母の姿がなかったのです。

実は旅行初日に父から日本にいる感覚で国際電話がかかってきた時、母の携帯代が高額にならないよう、ローミングをオフにして、母にはWifiがあるところでだけ使ってもらうようにしていました。

なので当然私からかけてもつながりません。

現地のSIMカードも母のSIMロックされた日本の携帯では電波が入らなかったし、私といつも一緒に行動していたので、かなり油断してしまいました。

もうこれではぐれてしまったら旅行どころじゃないし、どうすれば、と焦っていると、15分後くらいに元の場所に戻る途中の母と合流できました。

私があまりにも戻ってこないので、ついて来てしまって、ばぐれたようです。

親とずっと一緒に行動する場合でも、油断せず密にコミュニケーションを取っておく必要性を感じました。

当ブログではマレーシア旅行やシンガポールで使えるeSIMについてまとめています。使うか分からなけど少量のデータ対応のプリペイドを探している、という方におすすめです。

シニア世代の親を海外旅行に連れていくときの注意点

今回の70代の母との旅行で気づいた、子供世代が気をつけたいポイントをまとめました。

予定を詰め込まず、歩かせすぎない 

30代や40代の自分一人でなら電車で全て移動したり、歩いて行く道でも、シニア世代の親には負担になることがあります。

私たちの場合は、平均毎日1万歩くらいは歩きましたが、母は帰国後しばらく時差ボケのようにぼんやりする状態でやる気が起きなかったそうです。

もし期間に余裕があるなら、1日は観光して1日はホテルにいる、などゆったりとしたスケジュールにして10日や2週間ほど滞在するのもいいと思います。

次回来る時があったら、余裕を持った長めの旅を計画するつもりです。

親の食の好みをリサーチする

私が美味しいと思って食べるマレーシアの料理や、アラブ料理は、母にはあまりウケが良くありませんでした。

反対に、中華料理全般は美味しく喜んで食べていました。

あらかじめ親の食の好みをリサーチすると、食をより楽しめます。

また、今回私たちは食べませんでしたが、シンガポールやマレーシアには日本食レストランもたくさんあるので、日本食が恋しくなったら活用出来ます。

万が一の時の連絡方法を決めておく

シンガポールで母とはぐれてしまった時は、母の携帯には私の古い携帯電話番号が登録されたままで、ホテルの住所や名前さえもきちんと把握できていない状態でした。

常に一緒に行動するからと安心せず、万が一の時には日本の携帯のローミング機能で国際電話で通話する方法や、Wifiの繋ぎ方などを教えておくことが必要です。

また、最低限の現地通貨を持ったり、誰かにタクシーを拾ってもらってホテルまで行くのを頼む英文を用意するなど、万が一の時の準備をしておくと安心です。

今となっては親との関係が良好な私ですが、数年前まではあまり親とのコミュニケーションや実家の環境が好きではありませんでした。親不孝にはなりたくないけど、親に罪悪感を感じてモヤモヤしてしまう、という方はぜひこちらの記事もご覧ください。

本記事を見た方の、親孝行海外旅行が楽しいものになりますように。

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この記事を書いた人
みにさき

大学生まで海外に出たことがない、世間知らずな一人娘。

オーストラリアのパースにワーキングホリデーに行き、住み込みベビーシッターなど全くの英語環境で悪戦苦闘しながらも1年滞在。
帰国後に受けたTOEICのスコアは渡航前より300アップ。

その後は日本で英語を使用する仕事を軸に、メーカーから接客業、派遣社員からフリーランスまで幅広い仕事を経験する。

再度海外に住みたい思いが強くなり、海外就職を決意し、マレーシアへ移住。

現在はフルリモートの外資系企業で働きながら、海外就職や女性のキャリアについてブログやSNSで発信中。

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